瀬川病/遺伝性進行性ジストニア

症状

遺伝性進行性ジストニア(いでんせいしんこうせいじすとにあ)の発症初期段階では足のジストニアを生じますが、肢の捻転は見られません。また朝方は症状を示さず午後から出現させる傾向があります。腱反射亢進が見られる一方で、運動機能は維持されています。多くの発症例では十歳以下となっており、二十歳頃まで進行していきます。その後三十代で症状は大体固定するようになります。本症は女性に多く見られる疾患となります。GTPシクロヒドラーゼI遺伝子の点変異をリンパ球DNA検査にて行い、その他脳脊髄液における総ビオプテリン量の減少が見られます。

原因

GTPシクロヒドラーゼIという酵素遺伝子における点変異が原因と言われていて、この物質の活性度が低下し、脳内に含有されるビオプテリン量も減少します。結果としてDA含有量と共にLドパ合成能力の低下が示されます。本症はドパミン欠乏に由来するジストニアであるため、ドパミン補充による治療法で改善が見られます。遺伝性進行性のジストニアであり、別名では瀬川病(せがわびょう)と言われます。

治療法

Lドパの微量投与による治療方法が行われます。本症の発病は小児期に始まり、明らかな日内変動を示します。