肥満症

症状

脂肪組織が体内において過剰に蓄積された状態を肥満と言い、通常、BMIが25以上となれば肥満となります。また医学的に減量しなければならない状態を肥満症(ひまんしょう)といい、疾患単位として処理されることになります。具体的には、肥満を原因として健康に支障をきたす場合、或は肥満から健康に支障をもたらす可能性が顕著に推測できる場合となります。

原因

単純性肥満と二次性肥満に分類され、後者は症候性肥満とも言います。二次性肥満は脳及びホルモン異常、若しくは遺伝疾患に起因するものを言います。単純性肥満は基礎疾患が認められない肥満であり、本疾患の大半を占めるものとなります。多くは食物の過剰摂取と運動不足から引き起こされますが、遺伝的若しくは体質的に肥りやすい傾向にある方もおられます。食べ過ぎの場合、摂取したカロリーに見合うだけの消費が行われないことを原因とし、余分となったカロリーが脂肪細胞に蓄積されてしまいます。また食欲をコントロールするのは脳の視床下部に存在する満腹中枢及び摂食中枢となります。肥っている方はこの内、満腹中枢において異常をきたしているものと考えられています。

治療法

BMI135以上の重度の肥満者にはマジンドール若しくはサノレックスの利用が認可されています。これは食欲を抑制させるための薬ですが、他にも吸収を阻害するものや代謝を促す薬などが考えられます。ただし、薬物だけではいずれも高い効果は期待できず、食事療法を補助する薬としての位置づけがなされています。基本的には食事療法と運動療法が中心となります。その他、高度の肥満の場合、胃縮小術が実施されることもあります。