グロームス腫瘍

症状

皮内若しくは若干盛り上がりを見せる豌豆ぐらいの腫瘍です。高度な痛み或いは放散痛を生じ、単発します。好発部は指趾や爪甲内で、およそ四肢末端に発現し、紫紅色の色調を呈します全身性に幾つも出現した場合、疼痛があまりないと言われています。本疾患は管腔とその周囲のグロームス細胞の増殖を示すもので、管腔は一層内皮細胞から構成されます。多発する症例では管腔形成の傾きがあり、これに対し充実性にグロームス細胞が増える傾向を示すのは単発型です。またグロームス細胞の形状は類上皮細胞に類似します。

原因

皮膚糸球の小動静脈吻合部における平滑筋細胞に基づくグロームス細胞が増えてしまうことが原因です。本症は当該組織由来の良性腫瘍ですが、一般に高度な激痛を伴うとされます。

治療法

グロームス腫瘍の治療では切除が行われます。これによって痛みは消失します。本疾患は病巣部への外部刺激がなければ日常生活に支障をきたさないケースがあるようです。。そのため看過される症例も見られることから、爪甲下に上記色調変化や痛みなどがあれば、早期の治療が望まれます。腫瘍そのものは良性ですが、骨にまで侵食が達する場合もあるので注意が必要です。予後は良好で、摘出によって再燃はほとんど認められません。