瘢痕性類天疱瘡

症状

BP180型、眼型、epligrin型に分類されます。BP180型は、真皮側深部に存在するBP180のC末端部に自己抗体が反応。眼型は基底膜部への抗体を有するものの自己抗原は同定できていません。また皮疹は認められず、中心となる症状が眼症状となります。epligrin型は内臓悪性腫瘍である胃癌などを高い確率で合併します。尚、瘢痕性類天疱瘡(はんこんせいるいてんぽうそう)は粘膜部分である口腔や結膜において水疱を何度も発生させ、瘢痕性に治癒する疾患です。患者は高齢者に多く、およそ三十パーセントで皮疹を認めます。本疾患は角膜混濁若しくは失明、眼瞼癒着、外反瞼、睫毛乱生、尿道、口腔、食道、咽喉といった箇所において瘢痕性狭窄を招きます。

原因

免疫グロブリンなどが瘢痕性類天疱瘡の発症に関与していると考えられており、複数の自己抗原が影響していると推測されています。免疫グロブリンは病原体などを排除する蛋白質です。その本来の役目から逸脱して、自身の細胞を攻撃してしまうことが関係していると指摘されています。

治療法

ステロイドと免疫抑制薬が併用されますが、瘢痕性類天疱瘡の症状が軽ければテトラサイクリン、レクチゾール、ニコチン酸アミドなどが組み合わせて用いられることもあります。重症と判断された場合は、ステロイド薬や免疫抑制薬を用います。