皮下脂肪肉芽腫症

症状

硬結が皮下に認められます。大きさは拇指頭程度であり、全身症状は認められません。肌と融合するものの、床下へはよく作用します。男子に若干少ない疾患であり、小児でよく見られます。好発箇所は大腿伸側と上腕であり、肌の色は普通ですが、症例によっては薄い紅色を示すこともあります。皮下脂肪肉芽腫症(ひかしぼうにくげしゅしょう)は局所的に発生する脂肪織炎であり、全身症状を伴いません。本症は皮下脂肪における組織壊死及び多核浸潤を認め、肉芽腫性反応を示し、線維化に進行します。

原因

本疾患は脂肪組織の変性壊死が原因とされ、これは酸素若しくは血管障害由来のものと考えられています。ウェーバークリスチャン病(Weber-christian)に属するとの指摘が欧米でなされていますが、この場合全身症状を伴わないウェーバークリスチャン病となります。近時分類できない脂肪織炎の塵箱との指摘がなされています。

治療法

全身性にステロイドを中等度用います。皮下脂肪肉芽腫症ではこれによく反応すると言われています。途中で治療を止めることで再燃傾向を示しますが、一般に予後は良いとされています。また、数年内に自然治癒に至るケースもあります。