症状
日光曝射から数時間で日光紅斑を出現させ、六時間から一日かけて頂点に至ります。その後疼痛や灼熱感を伴いながら浮腫や膜の薄い水疱を形成します。水疱は落屑を形成し、脱失若しくは色素沈着を残存させて改善に向かいます。アポトーシスを招いた好酸球及び核萎縮の表皮細胞を認めます。また日光曝射が長時間に及ぶと熱射病を併せて発症し、熱の上昇と共に意識混濁を招くこともあります。一般に光線性皮膚症は光線を原因として皮膚障害を招いた疾患であり、日焼け(ひやけ)は過度の日光曝射のことを意味します。これに対し光線過敏症は、実際の日光曝射のエネルギーを超えて、過度に反応を示したものです。尚、日本人では日光に晒され発赤してメラニンによって黒くなる型、一時間程度日光に晒されて赤くなるもののメラニンによる皮膚変化が見られない型、日光に晒されても発赤せず、後に黒くなる型が知られています。
原因
紫外線が原因となって日焼け(サンバーン)を引き起こします。外での労働や作業、海水浴、アウトドアなどの行為によって急性皮膚障害を招きます。日焼けはケミカルメディエーターとしてプロスタグランジン、IL-1及び6、ヒスタミン、ロイコトリエンといったものが影響しています。関与する波長はUVBが中心であり、そしてUVAの一部が関わっていると考えられています。またUVBはUVAを招き、DNA障害はUVBから招かれます。こういった紫外線は活性酸素やフリーラジカルを作り出し、延いてはDNA障害や脂質酸化、蛋白異常を招いて組織を傷つけます。尚、光線過敏症はUVAや可視光線が影響しているとされ、日焼けはDNA障害から発癌を招くといった悪さをするUVBが関与していると考えられています。
治療法
消炎薬若しくはステロイド薬が用いられます。局所では表皮若しくは真皮浅層熱傷にのっとり従います。