木村病

症状

リンパ節そのものは侵食されません。ですが、木村病(きむらびょうは)は表在リンパ節の多くみられる箇所に好発します。顔や頸部などでは単発型が見られ、四肢や体幹では多発播種型を示します。好発箇所は耳、上眼瞼、頬、耳下腺部、顎下など顔面で、ついで腋窩、肘窩、頸部、鎖骨上部、鼠径、上腕屈側です。本疾患は皮下若しくは皮内に生じる腫瘤であり、弾性軟と硬結が混在し、しばしば痒みを伴います。見た目は半球状あるいは扁平に盛り上がり、肌の色調は褐色を帯びます。明確な好酸球増多症を骨髄や抹消血において認めます。木村病は女性に少ない傾向にあります。小血管拡張、膠原線維増生、好酸球浸潤を随伴させ、併せて痒疹やアトピー性皮膚炎を発症することがあります。IgE高値、皮下組織球の混在するリンパ球浸潤を認めます。またその真ん中部分にリンパ濾胞構造を持ちます。

原因

反応性皮膚リンパ細胞組織が増えてしまうことが原因ですが、なぜそうなるのかは不明です。血管リンパ球増殖性との違いが論じられています。

治療法

オキシフェンブタゾンと組み合わせてステロイドが用いられます。また切除することもあります。木村病では軟X線が有効とされますが、照射を止めると再燃傾向を示します。尚、悪性への変化は認められません。