混合性結合組織病

症状

筋痛、リンパ節腫脹、近位筋筋力低下を随伴させながら、主にレイノー症状や関節炎、ソーセージ様手指腫脹を出現させる病気です。また色素脱失や色素沈着、そして皮下結節やDLE及びSLE様皮疹、脱毛といった皮疹症状を伴います。更にメサンギウム増殖性糸球体腎炎といった腎病変、心嚢炎や胸膜炎といった漿膜炎、嚥下困難、全身に渡る倦怠感、橋本病、肝脾腫、熱の上昇、無菌性髄膜炎、肺性高血圧症などを随伴させる症例も見られます。混合性結合組織病(こんごうせいけつごうそしきびょう)は全身性強皮症、多発性筋炎、全身性エリテマトーデスで認める症状が混在する疾患であり、多くが中年女性に発症し、血清抗UIRNA値が上昇します。月日をかけて進行する病気です。

原因

独立した病気、或いはoverlap症候群と同じ、若しくは不完全に幾つかの膠原病が重なるといった説が存在します。また、進行していずれかの膠原病へと発展するという未分化膠原病との指摘もあります。混合性結合組織病は全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、多発性筋炎若しくは皮膚筋炎で二つ以上の所見を混在させる病態であり、その原因は分かっていません。

治療法

ステロイド薬によく反応します。一般には主な症状を示す疾患に則って治療が施されます。また多くの場合、レイノー現象を認めますので、それに対しては血管拡張薬若しくは循環改善薬が用いられます。混合性結合組織病は、比較的予後良好とされますが、肺高血圧症を併せて発症している場合は予後不良とされます。