紅色陰癬

症状

薄い鱗屑を表面に細かく付着させた紅褐色ないし紅色斑を呈します。境界はハッキリとしており、浸潤、間擦部、腋窩、陰股部に多く見られます。白癬と異なり、中心治癒傾向を示さず、水疱及び丘疹も発生させません。少ないケースで灼熱感若しくは痒みを発生させますが、特にこれといった自覚症状を示しません。合併症として足白癬を生じるケースでは、趾間に発生したものが多くなっています。尚、浸潤部位や間擦部では第四趾間などが該当します。

原因

ジフテロイド由来の感染が原因となります。日和見感染症の一型と考えられており、背景に多汗症や肥満、糖尿病といった基礎疾患を持つ人に多いとされています。感染は角層にて生じます。尚、紅色陰癬(こうしょくいんせん)はエリトラスマとも呼ばれます。

治療法

エリスロマイシンやイミダゾール系抗真菌薬が投与されます。前者は内服で、後者は外用として使われます。尚、グラム陽性短桿菌はテープで剥離した鱗屑をグラム染色した後、検鏡を行うことで確認できます。またWood灯を照射することで、サンゴ色若しくは紅色に病変部が光ります。