マダニ刺咬症

症状

顔面及び腕だけでなく、外耳道や陰部、体幹などにもマダニは吸着します。これは、蟻のように這う感覚を人間の皮膚に与えないためです。刺咬された周りには水疱や出血、紅斑、浮腫性腫脹などが出現します。一般に刺咬による痛みは感じません。マダニは十分に血を吸い取ると自然に離脱します。

原因

凡そ数ミリの体を持つダニの仲間であるマダニに起因します。人間を含め動物の皮膚上に吸着して血を吸い取ります。生息域は、草木や山林などとなります。尚、マダニ刺咬症(まだにしこうしょう)では、ライム病を発症することもありますが、これはボレリアがマダニを介して感染するためです。

治療法

吸着しているマダニをそのまま皮膚を含めて切除します。その際、パンチで取り除くこともあります。また、マダニの口器ごと除去するため、刺咬口に鋏をつっこむこともあります。これはマダニをそのまま引っ張って取ろうとすると、口器を残存させて引きちぎってしまうためです。更にそのことが異物肉芽腫を発生させてしまうためです。尚、マダニを介してライム病を発症してしまうこともあるため、除去した後はテトラサイクリンの投与が一週間程度実施するのが推奨されています。