症状
大理石様皮膚、細網状皮膚、分枝状皮斑の三つに網状皮斑(もうじょうひはん)は分類されます。これらは同じ原因を根底に置く、一連の病態と解釈される傾向にあります。大理石様皮膚は、網状に大理石紋理紫紅色斑が連なり、最終的に褐色調を随伴させます。網工は閉じており、大抵長い期間温熱に曝露される箇所に発生します。温熱性紅斑といい、あんかや湯たんぽ、かいろ、コタツなどで接することが多い、下腿及び腹部に認められます。一方、硝子工や溶鉱炉といった職業性に関わるケースでは、晒された箇所において広範囲に渡って見られます。先天性血管拡張性大理石様皮斑は母斑症の一種となります。生理的大理石皮斑は寒さによって女性や乳幼児が発生させることがあり、細小動脈側緊張及び静脈側拡張といった真皮皮下境界部小血管における機能障害で一時的に見られます。これは時期的に暖かくなると消失します。細網状皮膚は大理石様皮膚に似るものの持続性でかつ器質的変化を随伴させます。大理石様皮膚と分枝状皮斑の真ん中に位置します。急性膵炎や中枢神経系障害などに起因することもあり、温熱も原因となります。分枝状皮斑は少ないケースで体幹にも見られますが、多くは四肢伸側となります。樹枝状から蔓状につながる赤褐色斑であり、環を閉じません。これは大理石様皮膚と違う点で、更に斑幅も大きく、若干盛り上がっています。温暖で消えることなく持続性であり、人工的うっ血及び寒さによって悪化します。高血圧や冠動脈不全、心内膜炎、動脈硬化といった循環障害、皮膚筋炎、慢性腎不全、抗リン脂質抗体症候群、中枢神経系障害、結節性多発性動脈炎などと併せて発症する傾向にあります。
原因
網状皮斑は血液の酸素量が低下することで発症します。その原因は基礎疾患に基づくものや寒冷など色々あり、結果として血流悪化から引き起こされると考えられています。
治療法
網状皮斑に対してはうっ血を防ぐことが重要となります。これには保温やマッサージ、弾性包帯の使用などが該当します。一方、症候性であれば基礎疾患を治すことが重要となります。