落葉状天疱瘡

症状

弛緩性水疱を初発し、次第に乾燥から落屑を形成し、これが剥がれ落ちます。大抵、顔の真ん中部分に最初に発現し、これが頭から背中、胸などへと広がります。粘膜を侵すことは少なく、数ヶ月経過すると剥脱性紅斑様の状態を示します。落葉状天疱瘡(らくようじょうてんぽうそう)では多くが四十代から五十代で発症する傾向にあります。症状は尋常性天疱瘡に比較すると軽いものになります。尚、顆粒層内や棘細胞上層、角層下といった表皮浅層に棘融解が限局します。またIgG沈着が患部若しくは病変辺縁表皮細胞間において蛍光抗体直接法で確認されます。

原因

デスモグレイン1と呼ばれる細胞間を結合させる分子への自己免疫が落葉状天疱瘡の原因となります。

治療法

軽いものだと外用でステロイド薬が用いられます。また、全身へ微量のステロイドが投与されることもあります。落葉状天疱瘡が重度だと早期に大量のステロイド薬が投与されたり、免疫抑制薬などが使われます。また大量免疫グロブリン療法や血漿交換療法などもあります。