症状
鱗状毛包性角化症(りんじょうもうほうせいかくかしょう)初発は毛孔性黒色小角化点で、次第に円形葉状鱗屑を形成し、その色調は灰色っぽくなります。好発箇所は腹や殿部で、その他、胸や背部、下肢、腰部などにも見られます。鱗屑辺縁は皮面より若干離れ、これを剥ぐと白斑状になっています。見た目はあちこちに幾つも見られますが、他にこれといった自覚症状はありません。冬場に悪化傾向を見ますが、徐々に和らぎます。男性と女性とで発症率の差はあまり認められず、十代から三十代にかけて発症する傾向があります。
原因
鱗状毛包性角化症の遺伝性は確かめられていませんが、しばしば家族内発生を見ます。毛包内細菌感染、衣類など機械的刺激、妊娠など内分泌系のほか、時に棘状苔癬や毛孔性苔癬といった角化症を鱗状毛包性角化症と併せて発症する場合があります。
治療法
鱗状毛包性角化症ではビタミンD3軟膏や尿素軟膏、サリチル酸ワセリン、エトレチナートなどのほか、毛包内細菌感染にはミノマイシンが使われます。