石灰化上皮腫

症状

皮下腫瘍であり硬い皮内になっており、大きさは二センチ前後となります。普通、単発性に生じ、上肢、頸部、顔面など幼小児に多く見られます。触れると骨様硬で、デコボコしており、色調は透けて見えるほど青白いか、常色をしています。軽い圧痛を随伴させることも稀にありますが、多くはこれといった自覚症状を示しません。毛母癌は、これが癌化したものであり、少ないケースで認められます。その他、筋緊張性ジストロフィー症で、沢山発症することもあります。

原因

奇形腫の一型と指摘されており、これは毛包における毛隆起部から見られます。また石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)は、ベータカテニン遺伝子異常に起因して生じる場合もあります。腫瘍塊は不整形でハッキリとした境界を有し、皮下組織或は真皮下層において生じます。線維性結合組織で包まれていますが、顕著な被膜は認められません。陰影細胞と基底細胞類似細胞から形成される本疾患の腫瘍は、石灰化及び異物反応を随伴させます。尚、陰影細胞は、毛皮質にあたるもので、核を失い好酸球に染色されます。基底細胞類似細胞は、好塩基性に染色され、毛母細胞に由来します。

治療法

外科的な摘出による治療法がとられます。尚、石灰化上皮腫は、毛根腫や毛母腫とも呼ばれています。