線状IgA水疱症

症状

全身性に緊満性水疱や紅斑が生じ、ジューリング疱疹状皮膚炎と同じような症状を呈します。またかゆみが強く、病変が粘膜に及ぶこともあります。病型は成人型と小児型に分けられ、前者は40歳以上に見られるものです。後者は十歳未満に見られます。この内、小児型では自然に改善することが多く、主に大腿内側及び外陰部に見られます。

原因

表皮基底膜部においてIgA沈着が認められる病気の内、日本ではほとんどが線状IgA水疱症となります。ジューリング疱疹状皮膚炎は顆粒状にIgAが沈着するもので、本疾患とは違い、あまり見られません。また線状IgA水疱症はIgAが線状に表皮基底膜部に沈着して発生するものです。

治療法

通常DDSが使われます。DDSに有効性が認められないケースではステロイド薬の内服が行われます。尚、ジューリング疱疹状皮膚炎との鑑別を要し、本疾患ではIgAが線状に沈着しており、顆粒状ではありません。また、粘膜症状を招き、HLA-B8、DQ2、DR3との相互関係が示されません。更にグルテン過敏症を随伴せず、抗基底膜部IgA抗体が血清中から検出されるケースもあります。