多発性脂腺嚢腫

症状

半球状に盛り上がった硬い腫瘍を形成します。主に出現する場所は、上肢、前胸正中部、頚項、腋窩などで、幾つもの腫瘍が集簇的に見られます。普通の肌色から黄色っぽい色調を呈し、多発性脂腺嚢腫(たはつせいしせんのうしゅ)は成年の男子に多く見られます。嚢腫は漏斗部深部並びに脂腺開口部に見られます。多発性脂腺嚢腫の組織所見では幾つかの層からなる扁平上皮細胞で構成された壁の嚢腫で、鋸歯状に内部角層細胞が飛び出ています。また脂腺小葉が扁平化されたものが嚢腫壁に認められます。更に角質物質が腔内に存在し、顆粒層を随伴する壁が角化を形成することもあります。

原因

K17遺伝子異常が多発性脂腺嚢腫の原因ではないかと指摘されています。常染色体性優性遺伝子ですが、単発する場合は遺伝性が否定されています。

治療法

多発性脂腺嚢腫での治療法は摘出となります。