フォークト・小柳・原田病

症状

熱の上昇と共に嘔気、頭痛、項部硬直といった腹膜炎系から網膜剥離や緑内障、視力低下といった視神経系、そして脈絡膜炎、両側ぶどう膜炎に続いて、平衡失調や耳鳴り、難聴などを引き起こします。また、白斑や頭部の脱毛、白毛なども見られます。白斑は体幹だと不規則性に散在し、また左右対称性に眼周囲によく見られます。白毛はおよそ数ヶ月経過してから見られる傾向にあり、体毛や頭毛のほか、特に睫毛や眉毛に認めます。フォークト・小柳・原田病は日本人など有色人種に多く見られ、男子に少ない傾向にあります。本疾患では、メラノファージ高値、メラノサイト・ケラチノサイトにあるメラニン顆粒が低値を示します。チロジナーゼなどへの細胞障害性T細胞が認められます。

原因

メラノサイトへの自己免疫疾患とされています。本疾患ではぶどう膜炎で中心となるのが虹彩毛様体炎であれば、フォークト・小柳病、中心となるのが脈絡膜炎であれば原田病と分類されることもあります。

治療法

白斑に対しては尋常性白斑に則ります。フォークト・小柳・原田病では内用でシクロスポリンや副腎皮質ステロイドが用いられます。