睡眠・排泄

東洋医学では腎や肝、脾、胃などの働きが正常なのかどうかを知るには飲食の問診が行われます。問診の種類はいくつかありますが、睡眠なども対象になります。嗜睡(しすい)は常時眠気を生じる症状のことで、寝てしまってもすぐに目覚めたり、寝込んで頭がぼやけるといった具合です。不眠は残眠感を生じたり、なかなか寝れない、寝ても少ししたら起きてしまうといった症状です。

問診には排泄の状態を確認することも含まれます。排泄する際に痛みを生じるのか不快感を引き起こすのか、その量や回数などが対象となります。大腸の機能が低下すると便秘を招き、何日も排便が行われなくなります。また出たとしても硬い便が特徴です。一方、大腸に水分が蓄積し、小腸に変調を来たすと、水分を多く含む便が何べんも排泄されます。つまり、下痢のことです。更に胃と脾に変調を来たすと、出始めの便は硬く、それに続く部分が柔らかくなっているケースが多いようです。

気化の働きを持つ肺や腎、脾において変調を来たすと、水分代謝に障害が出てきます。問診の際は口渇の程度や尿の色、量やその回数などが対象となります。また血と気の状況は経血の色調やその量から判定しやすいと言われています。これは女性を対象とするものですが、生理前に興奮を感じるかどうか、その最中の痛み、色、その他の性質などを診断材料とします。