主水・納気・蔵精

主水(しゅすい)は水分の分解をコントロールする働きのことを意味します。通常、胃に流入した水分は、脾から肺へ移動し、ここを中心に体の全域へと運ばれていきます。また汗や尿となって水分が体外へ排出されるのは汚れたものと言われています。東洋医学では水分を溜めたり、排出したりしてその釣り合いをコントロールしているのが腎(じん)と解釈されています。

納気(のうき)は腎へ取り込んだ気を運ぶ機能を言います。この作用は肺が行っていると考えられており、気が肺から腎へ移動すると新たな気を体内へ取り込むことができます。年齢を重ねるごとに耳が聞こえにくくなるのは、実は腎の衰退が原因と考えられています。この腎は生殖器の他、耳とも深い関係にあると言われています。

蔵精(そうせい)は精を蓄積する腎の働きのことを意味します。人間の身体のそれぞれの働きを支援する基礎的な物質が精です。精は生命活動の根源とされており、繁殖や発達、成長に強く結びついていると言われています。