体臭・口臭~実端・虚端・聞診~

胃や肝の作用が低下した際や胃の中に食べ物が滞った時にゲップをすることがあります。これは胃の気が上がっているためで、その匂いが酸っぱいほど消化不良を示します。また気がストレスによって停滞していると会話の際にため息がよく見られ、矛盾した話をする場合は情志若しくは心が正常でないおそれがあります。

聞診(ぶんしん)には患者の話を聞くほかににおいをかぐ事も含まれます。対象は体臭若しくは口臭で、その匂いが刺激を持つほど、体の中に熱が篭っていると考えられます。虫歯や口内炎、歯周病などが見られると口臭は腐ったにおいを放ち、食物が胃に滞っているとそのにおいは酸っぱくなる傾向にあると言われています。その他、排泄物も匂いを嗅ぐ対象になっており、これにはおりものや痰、尿、大便などが該当します。いずれも体内が冷えているのか熱を篭らせているのかを、その匂いから判定します。

実端は大きな呼吸音で荒く、息を吐き出すと緩和するものを言い、邪気が肺に入り込んでいるとされます。また虚端は息が不規則で、少ない吸気と多くの呼気が特徴で、腎及び肺の気虚によるものとされます。