手足がだるくなったり頭が重くなるといった症状は湿邪(しつじゃ)によるものと東洋医学では考えられています。水分で構成される湿邪は、その重みで下側に向かいます。関節が湿邪に侵されると、血や気の巡りが悪くなり、関節痛を招くとされます。また浮腫が足に見られたり、粘度が高くなって排便が困難になります。特性として粘度があると言われているため、体内へ湿邪が侵入すると疾患も治りにくくなるとされます。
津液と肺が侵されるケースは燥邪(そうじゃ)によるものと東洋医学では考えられます。液体で形成される津液と水分を循環させている肺は乾燥した外気を吸入することで傷を負うと言われています。皮膚の乾燥や喘息、咳などは燥邪によるものと考えられています。
津液と気に障害を与えるのは火邪(かじゃ)とされます。出血傾向を招きますが、これは動血(どうけつ)と言われているものです。また熱の上昇も見られ、小児の高熱に伴う鼻出血はこの動血に起因すると考えられています。更に腫瘍や組織変性などを認めることもありますが、これは火邪が体の中へ入り込んで特定の箇所に存在するためとされます。