心と肝の深い関係

東洋医学では肝は血を送り出す器官であるとされ、心は肝の判断によって作用すると考えられています。しかし、心が正常に機能することによって体の全域に血が巡り、必要な成分を運ぶことができます。この時、それぞれの器官に送り出す血液の量を判定するのが肝の役割だと考えられています。

心は精神及び意識を統制していると言われており、記憶やあらゆる思考、その決断に従って行動できるのは心の働きだとされます。心に異常が発生すると記憶力が低下して物忘れが生じ、精神的にも不安定になると言われています。

心が正常でなくなると、血が不十分になり顔色もつやが悪くなり、青白く変色していきます。また血の流れが滞ると青紫に顔も変色するケースがよく見られるようです。反対に機能が十分動いていれば、色艶のよい顔色になるとされます。これは心の変化が顔色や舌、汗などに出現しやすいためで、これらの器官と心は非常に深い関係にあると考えられています。