掣痛(せいつう)の痛さは引っ張られるような感じで、四肢に多く見られます。これは肝のバランスが変化して筋に害を与えていると考えられています。酸痛は血と気の流れが湿邪によって妨げられるもので、膝や四肢などによく起こり、だるい感じがします。絞痛(こうつう)は字の通り絞られるような種類で、腰や腹、胸などに発現します。気の流れを妨げられて生じるもので、結石や於血が原因とされます。脹痛(ちょうつう)は膨満感が該当し、腹に良く認めます。また熱が肝で上昇すると頭部で生じ、気の滞りが見られると腹部で出現します。隠痛(いんつう)は血や気の不十分さが原因とされているもので、腰や頭、腹、胃などで見られます。慢性で鈍い痛みです。
重痛(じゅうつう)は血と気の流れを湿邪によって妨げられることで生じます。腰や四肢などによく出現し、痛みは重く感じます。刺痛(しつう)の痛みは針を刺したようなタイプで、胃や小腹、脇、少腹に生じます。血が滞る於血(おけつ)が原因とされます。空痛は精をはじめ、血と気が足りなくなって、空虚感を随伴させるもので、頭部でよく生じます。灼痛(しゃくつう)は陽気が高くなった状態で、陰液不足や火邪が入り込むことが原因となります。胃や脇に多くみられ、熱感を生じます。冷痛(れいつう)は血と気の巡りが悪くなり、陽気不足や寒邪の侵入が原因です。胃や頭、腰に多く見られ、冷たさを随伴させます。