胆のバランスが変化した場合、東洋医学では胆汁排泄に異常を来たすと考えられています。黄疸はその胆から胆汁が漏れ出た現われだとされます。口内に生じる苦味は上側へ胆汁が上って来たために引き起こされることがあります。また胆の働きが落ちると常にびくついたり、物事の判断がうまく下せなくなったりします。これは勇気や決断力が胆と深く結びついているためと考えられています。
胃のバランスに変化が出ると、消化不良及び食欲不振などの症状を招くとされます。はじめに食べ物や飲み物を取り入れ消化する場所が胃であり、そこで簡単に消化されて小腸へ届けられます。この過程がうまく行われなくなると気が胃から口内へ上ってくると考えられています。こうなると酸味を帯びたすっぱさや口臭、ゲップ、むかつき、胸焼け、腹部膨満感などを訴えます。
消化スピードは熱が胃に発生することで速くなると考えられています。瞬く間に胃内が空っぽになるため、いくら食べても空腹感を生じ、食欲亢進を示します。しかし、こういった状況を招いて過食傾向を示すと、津液の消費が多くなると言われています。津液は胃の熱によってその消費量を増すと考えられているためで、これが続くと水分喪失から便秘を招くとされます。