痰飲・於血・外傷

痰飲(たんいん)は津液の循環が悪化し、それが滞って発生するものです。痰は粘着性があるものを意味し、飲は水っぽいものを指しています。於血(おけつ)は血の循環が悪化し、其れが滞って生じるもので、どちらも疾患を招く原因になります。間接的若しくはそのまま臓腑に影響を及ぼし、病気を招く訳ですが、これらは体の中で発生する病理的産物と言えます。

有形と無形に分類される痰ですが、俗に言う痰とは、気道から生じる痰のことで有形です。ねっとりとして粘度を持つ痰に対して飲は湿にやや粘着性があるものを言います。東洋医学の領域では、病気の内その原因がハッキリ分からないものに対しては、無形の痰から生じたものと推測されやすい傾向にあります。また、臓腑及び経絡において滞っているものを無形の痰と解釈されています。

痰飲、於血も東洋医学では不内外因に属しますが、他にも外傷があります。骨折や火傷、捻挫、凍傷、打撲、虫刺され、切り傷などがこれに該当します。