発達障害は脳機能の障害であることは分かっているものの、具体的に脳のどの部分の障害かは明確にされていません。
つまり、発達障害はまだ研究の過程にあります。
そんな中で最近、オキシトシンに注目されるようになりましたが、この物質はホルモンの一種であり、兼ねてから母乳分泌や陣痛促進の用途で使用されています。
また社会性や協調性、信頼感、共感性などに関与していると推測されている物質です。
このような理由から、発達障害とオキシトシンの関与をほのめかす説が言われるようになりました。
とはいえ、このオキシトシンは成長して大人になることで増える傾向にあり、本当に発達障害と関係している点があるのかどうか疑問が持たれています。
オキシトシンは自閉症の改善に期待されていますが、国内ではもちろん海外においても薬として製品化されていません。
日本より海外での研究の方が活発なようで、アメリカでは大人の女性の特有疾患の治療目的でオキシトシンを静脈注射することもあります。
ただ、現状では海外においても発達障害にオキシトシンが投与されることはなく、研究段階と言えます。