心理発達検査では発達検査と知能テストが行われます。大半が70より下で、知能や発達の低さが見られます。しかし、高機能自閉症では幼児期に知能指数が低くても、年齢が高くなるにつれて70を超えることもあるようです。また、アスペルガー症候群では正常範囲となります。
脳血流SPECTで、反復性行動と視床血流の間に負の関係が見られ、右海馬及び扁桃核血流と執着性、そして内側前頭前野血流とコミュニケーションとが互いに関係していると示唆する報告がなされています。
PETでは右小脳歯状核及び左前頭葉において脳血流低下、ブドウ糖代謝において前部帯状回の代謝機能低下が見られるようです。また、血液中のセロトニンの上昇を自閉症では認めますが、セロトニン代謝に関して、合成能力上昇が右小脳歯状核に、そして左視床、前頭葉における合成能力の減少が見られるようです。
MRIでは脳梁が狭く小さくなっていたり、海馬異常、扁桃核体積減少皮質小円柱構造異常、脳幹及び小脳の低形成、前頭葉帯状回容積が少ないといった所見などが報告されていますが、必ずしも一致していないようです。CTでは脳室拡大が報告されています。
染色体検査では2・7・15番、X染色体といったものの異常に原因との相関が特に指摘されており、また染色体すべてに異常があるとされます。
血液生化学検査においては血液内のセロトニン上昇がおよそ30パーセント以上のケースで認められるようです。
脳波は多くの症例で異常が示されるようで、癲癇と併存するケースも多いようです。また高機能自閉症では正常に近く、知的障害を認める症例では異常であるケースが多いとされます。