アスペルガー症候群では微細運動の発達に問題があって、不器用さが出現することもあるようです。粗大運動の場合、自閉症では普通に発達する傾向にありますが、微細運動や協調運動に異常を認めるケースが多いようです。これは視覚や空間の認知能力に異常を来たしているためと推測されています。
一般に、神経系などの器官は乳児期からの成長において大きく発達していきます。粗大運動とは歩いたり立ったり、座ったりする行動のことですが、これらは三歳を迎える頃にはほとんど行えるようになります。また、微細運動の発達もはじまります。こちらはペンで落書きしたり、指でつまむといった細かい運動ですが、微細運動をうまくこなすには指の運動と視覚や空間の認知が適切に協調することが欠かせません。自閉症では視覚や空間の認知に異常があると言われており、その結果不器用さが出現していると考えられています。