高機能広汎性発達障害とは

アスペルガー症候群、高機能自閉症、そして特定不能高機能広汎性発達障害に分類されます。高機能広汎性発達障害の場合、近年その五割ぐらいが知的な境目だとも指摘されており、知能指数は70以上です。一般には七割程度が知的な障害を併せ持っているものと考えられています。

アスペルガー症候群では明らかな言葉の発達の遅れは認められないものの、その後の成長過程においても自閉症の特徴が残るものを指します。一方、高機能自閉症は、はじめから言葉の発達に遅れが見られ、それが年齢の上昇に伴って改善していきますが、こちらも自閉症特有の症状は残ります。これらは本質的に同じ問題を孕んでいるとされますが、そこには議論の余地があるようです。

ただ臨床の現場では当初、知的障害が認められていたのに、その後の経過で知的障害を認めない自閉症に移行する症例もあるため、基本的にアスペルガー症候群と高機能自閉症を区別する理由はあまりないように思えます。また、こういった症例と生まれついてのアスペルガー症候群との区別も難しく、医者や国によっても解釈が若干異なるようです。

尚、特定不能高機能広汎性発達障害はアスペルガー症候群と高機能自閉症に該当せず、自閉症の症状が軽いものに対して使われる名称です。