前もって変更の予定を伝えておく

予定表はアスペルガー症候群の子供たちにとっては非常に有用です。一日の予定表を作れば、その日の行動を見通せる訳ですから、混乱を招く事態も防げます。
しかし、日々生活をしていると予定した通りに物事が運ばないことはよくあることです。学校では、他の子供の事情で予定変更を余儀なくされることもあるでしょうし、一旦物事を取りやめたり、或いは再開したり、そんなことはしょっちゅうです。そういったアクシデントが発生するごとに他の子供や担当者に苦情を入れても現実的な解決方法にはなりません。となると、アスペルガー症候群の子供本人に、あらかじめ変更があるかも知れないことを告げておくことが望まれます。そうすることで本人も対応の覚悟ができ、その後の事態にも落ち着いて対処できるものです。もちろんこの場合、直前では意味がありません。予定の変更が推測できれば、なるべく早期に本人へ告知するようにします。本人の注意が逸れてしまう恐れがあれば、絵や写真などでその変更される内容を伝え、更にゼスチュアを入れると効果的です。

一方、集中しすぎる場合は、次の物事へスムーズに移行できないことがあります。このケースではあらかじめ、あと10分で終了する旨を伝えておきます。事前予告は課題に対する注意をひきつけるため、心の準備が上手く形成され、集中力を促進させるのに役立ちます。