ローナウイングによる孤立、積極、受身タイプ

ローナウイングと呼ばれる自閉症の研究者による分類で、自閉症やアスペルガー症候群の特徴を示したものです。これによると孤立タイプでは仲間の中に存在しても、周囲にあたかも人がいないような振る舞いを示します。自分から人と接触を持とうとしませんが、時には自分の欲求を通すために接触を試みることもあります。ただ、基本的には孤立するほうが安心するようで、大抵幼児期に見られます。成長に伴って型が変化することもあります。

積極タイプでは、見たことのない人にでも近寄って行って話しかけます。あたかも知り合いに話しかけるような姿勢で、しかも自分のことを一方的に話す傾向を示します。社会性があって人懐っこく見えますが、実際には無礼なことでも平気で言葉にしたりします。また、アスペルガー症候群ではこの積極タイプが一番多いとされています。

受身タイプは問題行動があまりない一方で、人との触れ合いを回避することはあまりないようです。しかし、人の希望を全て素直に且つ従順に取り込んでしまう傾向にあるため、ストレスを感じやすいと思われます。社会への関心はあるものの、自分から積極的に動くことがないため、受身に分類されています。幼児期は周りから誘われて友達の輪に入りますが、成長に伴ってあまり目立たなくなるという特徴があります。