知能、学力は低くなるのか

報告では標準に比較するとADHDの子供は知能検査でIQが若干低かったとするデータがあります。しかし、ADHDに知能障害は認められないのが通説で、学力が低いとするその原因は注意力が持続しないことに求めることができます。つまり、考える力や理解力が普通より低いという訳ではないということになります。

とはいえ、一般にADHDを有する子供は勉強に困難を伴うケースが多いとされます。まず上に述べたように、注意力が続かないため、勉強に集中しにくいことがあげられます。このため、理解するのに時間がかかり、結果学力も低くなります。
そして併存障害としてLDを認めるケースがあり、計算や読み書きを不得意とします。この場合、とかく学習に苦労が伴います。
また、成長していくプロセスにおいて怒られてばかりいるというケースもあり、この場合始めから勉強をしようとしなくなります。叱責ばかり受けていると自分に自信を持てなくなり、始めから自分には無理だと思い込んでしまうからです。もちろん、学力は低くなります。基本的に子供に対しては自信を育ててあげることが重要であり、勉強に対して前向きに挑戦できるよう、誘導していくことがポイントとなります。