学校の選択

近年、教師側もLDに関して知識を持つケースが多くなっているため、早期に気付かれる傾向にあります。しかし、学習の弱さの原因を親の教育に求める教師もいるため、基本的には発達障害に理解をもっている学校を慎重に選択するべきです。特にLDでは、小学校低学年での対応が重要であり、その成長プロセスを思慮すれば、理解ある教師にめぐり合うことが大切になります。

一般に自閉症で知的障害を認める子供は特別支援学校へ入学することがほとんどです。以前は養護学校と呼ばれていた所ですが、LDの場合は普通、通常の学校へ入ります。とはいえ、勉強をしていく上で学習の困難さが目立つようになり、他の同級生と同じようにすることが難しくなってきます。すると、子供は多くの問題を抱えることになり、友達関係もままならない状態になります。大人は子供の世界を軽視しがちですが、本人は周りの大人が考えている以上に苦痛を伴っているものです。

就学相談は教育委員会が行っているもので、入学の12ヶ月前から受けることが可能です。そこで関連する学校の教諭や医師などの判断を基礎に、どのような種類の学校が適しているのかを判断します。しかし、これはあくまで提供であって、強制力はありません。最終的な判断は親に委ねるのが原則です。
また支援制度は公立学校が対象で、通常学級の配慮指導及び特別支援教室の通級指導などを実施しています。私立学校は適用外です。

通級指導は通常学級へ通いながら特別支援教室において指導を受けるパターンを指します。特別支援教育が始まってから様々な発達障害の児童を受け入れるようになり、現在ではLDの子供も通級指導が受けられるようになっています。以前は軽い障害を持つ児童を対象にしていた経緯があります。とはいえ、LDだけで他の発達障害を併存させていないケースでは、通常学級のみで学べる箇所が多く、LDの子供を対象とした通級指導教室は存在しません。大抵は他の発達障害を併存させているなどの児童が対象となっています。