LDは医学的な根拠だけでなく、心理や教育学などを含めてあらゆる方向から判定します。しかし、LDの特徴が目立ってくるのは学校で学習を始めてからのケースが多く、それ以前は見落とすことが多いようです。ただ、自閉症やADHDなどと似たような特徴を幼少期から示すことも少なからずあります。LDの場合、知的な遅れが目立たないため、周囲は落ち着きがなくても元気な子供として捉えがちです。
LDが疑われた場合、相談の窓口はまず学校です。顕著な発達障害や知的障害を認めるケースでは医療機関を訪れるのが一般的ですが、LDでは現在、就学前でも校内委員会への相談が可能です。校内委員会は学校全体で支援するために設けられた機関で、親や教師といった限られた範囲で悩むことのないように配慮されています。
早期のLDであまり不得意な部分が目立たない場合、教師だけでも困難さを軽くすることも可能ですが、より的確に指導していくためには専門家チームも欠かせなくなります。この場合、親の同意が必要です。専門家チームの主な役割はLDであるかどうかの判断だけでなく、今後の助言も含みます。つまり、個別ニーズに合わせた、適切な支援です。学校では専門家チームが提案した支援を基礎に指導のプロジェクトを立てていきます。