ERP/事象関連電位検査

ADHDがある場合、普通の子供よりERPの振幅が小さかったり、その波形の出現する時期がずれるといったことがおこります。これは聴覚から得られた音の刺激に対して行動を起こす時に、他の音に気をとられ、その結果必要のない音を排除して必要な音を認識する前に行動を起こすからです。つまり、聴力が低いからこのような現象が起こるのではないのです。またこういった現象はADHD特有の注意欠陥を示していることを意味します。

ERP検査は脳の電気生理学的な問題を捉えるためのもので、その結果によって診断をサポートし、治療方針を立てていくのに役立ちます。またADHDの本質を見極め、それに対して適切な対応も可能と言えます。
尚、ERPは事象関連電位のことで、特定行動を起こす際に生じる脳の電気活動を調べて図に表したものです。