孤立型・受動型・積極奇異型

孤立型は、周りに対しては興味が限定されたような感じに見て取れ、その行動範囲はおよそ40センチ前後です。その空間世界にこだわり、そこから外へはあまり興味を示しません。動作はフラフラとしており、人の多いところだと迷ってしまうこともしばしばです。言葉による指示も耳へ届きにくいようで、自閉症症状が重度の場合に多いとされます。特に知的障害を認めるケースでは、ほとんどが孤立型だと言われます。

受動型は孤立型から成長にともなって変化していく過程でよく見られます。この場合の変化は改善も含み、次第に大人の指示が届くようになり、収まっていくようです。動作もフラフラすることなく、親などの位置を気にし、確かめながら、その周囲で行動するため、孤立型と異なり迷子になることもあまりありません。

積極奇異型は初期の広汎性発達障害ではあまり見られません。このタイプの特徴は知らない人にでも接触を試みる点で、相手に話しかけたり触れたりします。最初は人懐っこく感じるようですが、しばらくするとコミュニケーションが成り立たないことを理解できます。

通常、成長に伴って孤立型から受動型、そして積極奇異型へと移行するケースが多いようです。