PDD・ADHD・LD

広汎性発達障害(PDD)の中に含まれる自閉症は、コミュニケーションが上手く取れません。
知的能力が普通より上で、言語発達の遅滞が認められないPDDの場合、アスペルガー症候群と判定されます。
注意欠陥多動性障害(ADHD)は注意力の維持困難や多彩な情報処理を不得意とします。
また、多動性であるため、じっと我慢することができず、衝動的に行動するといった症状が際立ちます。
学習障害(LD)は、知能、身体ともに普通ですが、計算処理や書いたり読んだりする能力のどれかが低くなって、学習そのものに問題が起きている症状です。
発達障害とは大別すると上記のようにPDD、ADHD、LDの三つに分けられますが、通常発達障害といえばこれらのいずれにも属しています。
このため実際には、PDD、ADHD、LDと分けて考えるより、全体として捉えた方が分かりやすいかも知れません。

ただ、いずれの場合も医学的な診断基準が存在し、その性質はPDD、ADHD、LDによって違ってきます。
とはいえ、基準に厳密な境界線は存在せず、あやふやな面もあります。
つまり、複数の性質の障害を重複して保有している子供が多いためです。
このため、診断によってつけられた名称は、その子供の有する性質と解釈した方が良いようです。