女児に多い注意欠陥優位型

同様のADHDであるにも関わらず、脳内において注意欠陥および多動性、衝動性の症状が他のADHDと同一の過程で発生するのかどうか明確にされていません。また、外部刺激から簡単に注意を削がれ、その注意を継続するのが難しいという特徴を持っており、多動性と衝動性はあまり顕著に現れません。そもそもADHDは男児に多くなっていますが、この注意欠陥優位型は女児に多くなっています。また、ADHDとして発見されにくい傾向にありますが、これは活動的でなく、無気力に見え、且つ行動が大人しいためです。

注意欠陥優位型では課題達成を継続して行うことが困難であり、どうすればよいのか本人も混乱していることが多々あります。例えば、部屋の片付けや依頼事などを継続して達成することを不得意とし、単一の事物へ集中できず、様々な空想に耽りやすいという性質を有します。忘れ物が多いのも顕著で、物の紛失も多く見られます。こういったことから、周囲からは単にだらしないといった捉え方がされやすく、ADHDの発見が遅れます。

更に注意欠陥優位型の子供は、自分の性質を理解しているケースも多く、うまく対応できない自分へ様々な感情を持っているのではないかと言われています。また、周囲のだらしないとの誤解から、本人も苦しむことになります。